Kanon Hacking
−すべてを捨てて−

 

※ このSS(?)は、Tactics制作のWin95版ソフトONE 〜輝く季節へ〜を元にしています。引用文・作品名・名称などの著作権はすべてTacticsが所持しています。

※ あ、あとゲームやってないとたぶん、というか絶対意味不明です。ぜひ買ってプレイしましょう(18歳以上になってからね)

 

瑞佳  「とうとうKanon発売されちゃったね。」

茜   「・・・一ヶ月も前のことです。」

瑞佳  「私達、忘れられちゃうのかな〜」

留美  「あいつらよりも目立ってるから大丈夫よ。」

瑞佳  「きっと、まだ私達のほうが有名だよ。」

みさき 「繭ちゃんより詩子ちゃんのほうが目立ってるけどね。」

浩平  「先輩、なんて事を・・・」

茜   「・・・・」

繭   「みゅ〜〜っ(大泣)」

浩平  「あ〜、泣きながら走って行っちゃった。」

*天の声「一人目脱落」

みさき 「冗談だったのに・・・」

瑞佳  「冗談に聞こえないよ。」

茜   「かわいそうです。」

詩子  「呼んだ?」

浩平  「帰れ!!」

詩子  「茜〜、こいつがひどい事言ってるよ〜」

みさき 「これ以上人を増やしたくないそうです。」

留美  「誰が?」

瑞佳  「そこは触れちゃいけないんだよ。」

茜   「・・・」

詩子  「私はいちゃいけないの?」

茜   「ごめんなさい。」

詩子  「フンだ、どうせ茜の話でしか出てこないサブキャラですよ〜!!」

*天の声「二人目脱落」

瑞佳  「また一人いないくなったよ」

留美  「もしかして、今度は私達のほうが消えてしまうってこと?」

瑞佳  「消えちゃうなんていやだよ〜。絶対に忘れられたりしないもん。」

留美  「うかつなことはできないわね。」

茜   「・・・私は大丈夫です。」

留美  「なんでよ!!」

茜   「それは・・・・・・・・(赤面)」

*天の声「・・・」

みさき 「忘れられなければ良いんだよ。」

留美  「あいつと繋がりがあれば良いのね!!」

瑞佳  「はうう。」

みさき 「私は夜の学校で・・・」

留美  「私はこいつの部屋」

茜   「・・・私も」

瑞佳  「私も・・・って、これ恥ずかしいよ」

留美  「あんた何言わせるのよっ!!」

浩平  「こういうのが読んでる人にウケると思ったんだろ」

瑞佳  「だめだよ。こんなこと書いてると絶対に女の子に嫌われるもんっ!!」

*天の声「三人目脱落」

留美  「今度は誰が消されたの??」

みさき 「私はいるよ〜」

茜   「私もいます。」

留美  「瑞佳〜っ!!」

みさき 「長森さん、さようなら〜」

茜   「・・・ひどいです」

*天の声「・・・」

瑞佳  「何が起こったの??」

みさき 「長森さん、おかえり」

茜   「・・・おかえりなさい」

留美  「こいつ、絶対里村さんをひいきしてるわっ。そうに違いないわっ!!」

瑞佳  「もうやめようよ。危ないよ。消されちゃうよ。」

留美  「ううっ、仕方ないわねっ!!ところで、あいつはどこ行ったの?」

瑞佳  「『俺は冬の街に移り住むんだぁ〜っ』とか叫んでいなくなっちゃったよ。」

茜   「・・・私達も捨てられました。」

留美  「なんてやつなのよ!!私達全員とやっておきながら・・・はっ!!(しまった)」

瑞佳  「このままだと、私達本当に忘れられちゃうよ。」

茜   「・・・嫌です。許しません。(怒)」

留美  「私達も行くわよっ!!」

茜   「はい」

みさき 「ちょっと怖いけど私も行くよ。」

瑞佳  「はぁっ」

*天の声「そして次の日」

−見知らぬ街の雪の中−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

浩平  「ひ〜っ、寒いぜ。でも、ここにはまだ見知らぬ女の子達が俺の登場を待ってるに違いない。前の学校では、いいところで何度も永遠の世界とやらに飛ばされてたけど、ここでは安全だろうし・・・」

留美  「あんな事言ってるわっ!!」

瑞佳  「もぅ、しょうがないんだから。」

茜   「ベンチに座って誰かを待ってるようです。」

留美  「何か落ちてるわ」

茜   「『Kanonシナリオ本』(点字付き)と書いてます。」

留美  「あいつはこんな物を見ながらうまく話を進めるつもりだったのね。」

瑞佳  「うわ〜っ、後半結構過激だよこれ。」

留美  「どれどれ・・・今度は屋外でなんてのまで・・・」

茜   「たいやき・・・」

みさき 「シナリオ本には、2時間遅れて名雪という子が来ると書いてます。」

留美  「最初の犠牲者ってわけね。」

瑞佳  「そんなひどいことしないもん」

みさき 「きっとすると思うよ。」

留美  「ところで、先輩の持ってるその大きなバッグは何?」

みさき 「これはとても眠くなるガスだよ。」

留美  「名雪って子を拉致して制服をもらって入れ替わるのね。って、催眠ガスとガスマスクなんてよく持ってたわね。」

みさき 「やばくなったら『冗談だよ』と言っておけばなんでもできると思うよ」

茜   「・・・」

瑞佳  「えぇっ、これって犯罪だよ〜。やめようよ〜。」

茜   「しばらく眠ってもらいます。」

名雪  「うっ、んぐっ、あっ」

茜   「誰が入れ替わりますか?」

瑞佳  「って里村さん、もうやっちゃってるよ〜」

みさき 「その調子でいくよ」

留美  「瑞佳、あんた猫好きだよね?」

瑞佳  「大好きだよ」

茜   「決まりました。」

みさき 「このシナリオを読んでおいてください。」

瑞佳  「はぁ〜」

留美  「この子どうするのよ?」

瑞佳  「こんなところで裸で寝てると凍え死んじゃうよ〜。」

茜   「このままだとあの人のCGコレクションの中に追加されてしまいます。」

みさき 「私達の学校に送っておけば大丈夫だよ。」

留美  「あまり時間がないのでそれでいいわっ。」

留美  「そろそろ時間よ。」

みさき 「シーン1カット無しテイク1スタート!!」

茜   「・・・」

留美  「本格的ね。瑞佳がんばれー」

瑞佳  「こんなの無理だよー。絶対ばれちゃうよー。」

茜   「私もそう思います。」

みさき 「みんな同じ顔だから大丈夫だよ。」

留美  「それって禁句じゃないの?」

茜   「かまいません」

みさき 「そうだよ。かまわないんだよ。」

留美  「まぁ、いいけど・・・」

*天の声「雪が降っていた」・・・・・・

偽名雪 「雪、積もってるよ」

浩平  (やっと来やがった。えっと、台詞台詞・・・げっ、シナリオ本がねぇよ。まぁなんとかなるか。確か、こいつは幼馴染で、猫が好きで・・・ほとんど長森だな)「2時間も待ってるからな!!」

偽名雪 「あれっ、今何時?」

浩平  「もう3時だ。いつまで待たせる気だ。」

偽名雪 「ひとつだけ聞いていい?寒くない?」

浩平  「寒いに決まってるだろ。長森が長々と待たせるからだ。凍えちまうだろ!!」

偽名雪 「ごめん、今来たばかりだもん。私も寒いんだよ」

浩平  (しまった。なんとなくいつもの感覚でつい長森と呼んでしまった。って、このだよもん口調は・・・・)

留美  「あの子何やってるのよ!!(小声)」

みさき 「ばれたかな?(小声)」

茜   「ばれます。(小声)」

偽名雪 (はぅ〜。きっと気づかれてるよ〜。とりあえず台詞台詞)「わたしの名前覚えてる?」

浩平  「水瀬」

偽名雪 「違うよ〜。」

浩平  「名雪」

偽名雪 「私女の子だよ。」

浩平  「違うのか長森?」

偽名雪 「はっ、はぅ〜」

偽名雪 「な、名雪であってるよ」

浩平  「で、こんなとこで何をやってるんだ長森?」

瑞佳  「やっぱりばれちゃったよ〜。」

浩平  「こんなところまでついてきて俺の計画を台無しにする気か?」

留美  「瑞佳は失敗に終わったようね。(小声)」

みさき 「逃げるよ(小声)」

茜   「・・・はい(小声)」

留美  「瑞佳ごめんね〜(小声)」

瑞佳  「みんな助けてよ〜、って、ひどいよ〜。置いてかないでよ〜。」

留美  「ごめん瑞佳っ!!(心の叫び)」

浩平  「そろそろ天の声が聞こえてくるころだな。」

瑞佳  「なんで消されちゃうの?」

浩平  「たぶん、このシナリオが続かなくなるからだろ」

*天の声「一名様ごあんな〜い」

瑞佳  「はぅ〜っ、まだネコ見てないのに〜。ねこ〜ねこ〜」

浩平  「これで邪魔者はいなくなった・・・そう言えば、みんな助けてとか言ってたな。他にもいるってことか?まぁ、いっか。」

茜   「見つからずに逃げきりました。」

留美  「あとで、パンについてる得点をあげるから許して。」

みさき 「長森さんの仇は必ず討つから迷わず成仏するんだよ〜」

茜   「・・・」

みさき 「冗談だよ」

−たいやきと商店街−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

浩平  「とりあえず、従妹がいないんじゃ、家に居座るわけにも行かないな。腹へって来たし、商店街にでも行ってみるか。」

留美  「(小声)次は商店街ね。」

みさき 「(小声)商店街かー。行ってみる?」

茜   「(小声)行きます。決定です。」

留美  「(小声)里村さん、目が輝いてるわ。」

みさき 「(小声)オーラが伝わってくるよ。」

*いざ、商店街へ・・・

留美  「あゆって子が走ってきてあいつとぶつかるみたい。」

みさき 「今度は誰がやるの?」

茜   「私がやります。」

留美  「あたし達はまた見学?」

みさき 「私も何かやりたいよ〜。」

茜   「この役は誰にも譲りません。私が行きます。!!」

留美  「凄いやる気ね。そんなに良いの?」

茜   「たいやきです!!!」

みさき 「たいやきたべたいよ〜」

茜   「たいやきは私のものです。(断言)」

留美  「先輩、ここは諦めましょう。あ、あゆって子が来たみたい。」

茜   「いきます。」

留美  「気をつけてね。」

*そして・・・

あゆ  「なに?」

茜   「たいやき欲しいですか?」

あゆ  「欲しいっ!!」

茜   「あげます。こっちに来てください。」

あゆ  「たいやきっ、たいやきっ(にこにこ)」

みさき 「あぅ〜、私も食べたいよ〜」

留美  「2人で横道に入って行っちゃったわ・・・」

茜   「たいやきは私のトレードマークです。」

あゆ  「うぐぅ、あゆもたいやきたべるんだよ?」

茜   「嫌です。諦めてください。」

あゆ  「うぐぅ、ひどいよー。」

茜   「後から出てきたあなたにたいやきは渡しません。」

あゆ  「えっ、なにするんだよー、うぐっ、うぐ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!(絶叫)」 茜   「終わりました。」

みさき 「やっと帰ってきたよ〜。」

留美  「羽リュックも持ってきてるし、髪型もさりげなく変えてるわね。」

みさき 「何やってきたの?」

茜   「・・・秘密です。」

留美  「あの子は?」

茜   「・・・みない方が良いです。」

留美  「・・・」

みさき 「お腹空いたよ〜」

茜   「たいやきを1つあげます。」

みさき 「ありがとう。うん、おいしいよ。もう一つもらっていい?」

茜   「・・・だめです。」

留美  「後で何か食べましょう。先輩」

みさき 「そうするよ。」

浩平  「この商店街では確か、いきなりぶつかってくるあゆって子と、いきなり襲ってくる真琴って子がいるはずだな。・・・って、ロクなやついねーなー。まぁいっか。」

みさき 「(小声)あの人も来たようね。」

留美  「(小声)里村さん、がんばってね。」

茜   「(小声)たいやきです!!」

留美  「・・・」

みさき 「(小声)たぶん、『行ってきます』って言いたいんだよ。」

留美  「・・・」

偽あゆ 「そこの人よけて〜っ!!」

浩平  (来たな。こいつに体当たりすれば良いんだな。)「うりゃっ!!」

偽あゆ 「・・・痛いです。ひどいです。」

浩平  「聞き覚えのある口調??」

偽あゆ 「うぐぅ(棒読み)」

浩平  (たしか、『うぐぅ』って口癖があったな。こいつで合ってるのか)「大丈夫か?何で走ってたんだ?」

偽あゆ 「・・・たいやき」

浩平  「もしかして、盗んできたのか?」

偽あゆ 「・・・買いました。」

浩平  「じゃあ、何で走ってたんだ?」

偽あゆ 「・・・わかりません。」

みさき 「(小声)あの子、お金払って買っちゃってるよ。」

留美  「(小声)確かに、根が真面目だから泥棒なんてできないわね。」

みさき 「(小声)でも、真っ先にガス使ってたよ。それに、今回も凄い事してたみたいだったよ。」

留美  「(小声)切れると怖いタイプね。きっと・・・」

浩平  (なんか怪しい。昨日の事といい、また変装か?)「まぁ、どうでもいいけとな。」

偽あゆ 「うぐぅ(棒読み)」

浩平  「たいやき美味しそうだな。」

偽あゆ 「(ハムッ)美味しいです。」

浩平  「俺にも一つ分けてくれよ。こうしてぶつかったのも何かの縁かもしれないしな。」

偽あゆ 「一つあげます。」

浩平  「おぅ、サンキュ。(ハムッ)くーっ、甘いなー。」

偽あゆ 「甘いのは嫌いですか?」

浩平  「別に嫌いって訳じゃないどな。前の学校にいたやつで、凄い甘党のやつがいたのを思い出したんだ。」

偽あゆ 「どんな子ですか?」

浩平  「その子は茜って言うんだけどな。その街にはな、山葉堂っていう店ががあるんだけど、そこにとんでもないワッフルを売ってるんだ。」

偽あゆ 「・・・ワッフル。」

浩平  「茜と寄り道すると、いつもそのワッフルを買ってるんだ。もちろん、俺は普通のやつを頼むんだけどな。でも、なぜか気がついたら俺の手元にそのワッフルがあるわけよ。茜は美味しそうにそれを食べてる。でも、俺には到底食べられない甘さ、いや、あれは本来人が食べるべき物ではないかもしれない。」

偽あゆ 「・・・」

浩平  「きっと、茜の味覚はどうかしてる。人の気も知らないでいつもアレを俺に食べさせようとするんだ。」

偽あゆ 「・・・」

浩平  「なんとか1つ食べ終えて、さすがの俺もそろそろ限界かなー、と思ってたら『全部あげます』なんていうんだぜ?はっきり行って拷問だな。」

偽あゆ 「プッツン」

浩平  「今の音なんだ?」

みさき 「(小声)ちょっと危ない方向に進んでるね。」

留美  「(小声)しゃれになってないわよ。」

みさき 「(小声)プッツンっていってたよ。」

留美  「(小声)自業自得ね。いい気味だわ。」

偽あゆ 「これをあげます。食べてください。」

浩平  「これってワッフルだよな?まさか・・・」

茜   「アレです。」

浩平  「げっ、おまえ茜だったのか!!」

茜   「さぁ、食べてください。」

浩平  「ちょっと待ってくれ。今たいやきを食べたばかりなのにもう食べられないよ。」 茜   「甘い物は入るところが違います。食べてください。」

浩平  「たいやきも甘い物だと思うぞ。つまりだ。たいやきと同じところに入るということであって・・・」

茜   「おいしいです。食べてください。」

浩平  「・・・どうしても?」

茜   「どうしてもです。。」

*天の声「私としても、本望ではないのですけど、このままでは主人公の死で話が終わってしまいそうなので・・・」

茜   「もう、どこにでも飛ばしてくださいっ!!!(怒)」

浩平  「茜・・・ごめんな・・・・」

みさき 「(小声)里村さん泣いてたよ。」

留美  「(小声)あいつの本性がわかったわっ。もう絶対に許せない!!!」

みさき 「(小声)ひどいよ。私だって怒るかもしれないよ。いつか仕返しするからね。」

留美  「あいつ、もういなくなってるわ・・・」

みさき 「そういえば、本物のあゆって子はどうなったのかな?」

留美  「里村さんは見ないほうがいいって言ってたけど・・・・」

みさき 「行ってみようよ。」

留美  「そうね。」

みさき 「どうなってるの?」

留美  「かわいそう・・・」

みさき 「甘い匂いがするよ。」

留美  「この子の口に詰められてるの、例のワッフルね・・・・」

みさき 「里村さん、ワッフルの威力を知ってたのかな?」

留美  「そうかもね。きっと、一緒に食べてくれる人を探してたのよ。」

*母の声「私も頂いていいかしら?」

みさき 「どこからか、やさしい声が聞こえてきたよ・・・」

留美  「この声の人、シナリオの中にいるわ。」

みさき 「凄いジャムを作った人だね。」

留美  「これできっと、里村さんも同じ味覚の持ち主に・・・」

*母の声「ねぇ、あなた達、このジャム食べてみない?」

みさき 「・・・止めておくよ。」

留美  「遠慮しておくわ!!おほほほほっ。あたしたち、急いでますので。」

*母の声「そう、残念ねー。欲しくなったらいつでも言ってね。」

みさき 「そろそろ次にいくよ〜」

留美  「そうしましょ。」

*母の声「美味しいのに・・・」

・・・夜の学校編につづく

 

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